五島研悟さんと知り合ったのはいつの頃っだたろう。いつもストレイトな眼差しで、言葉も非常にクリアな人だという印象で、混じりっ気のない率直さは眩しく感じることさえありました。
形式や装飾にこだわらないどころか、排除して素朴であろうとしていたことも端々から伝わって、ストレイトだから眩しくもありました。時々もらう手紙は大きな字で鉛筆で、これもものすごくストレイトさをドスンと投げかけられているような、そういう印象を感じて、迫力でた。
彼が山のように積み重なった、段ボールに墨汁で黒々と書いた自由句の展覧会をするという、案内を受けて日帰りで藤沢まで出かけてきました。五島さんと仲が良かったその画廊ginetaの太田省吾さんが処分をされそうになっていた、それらの段ボールを全部引き取って、その展示にこぎつけたということでした。
[河口、右岸左岸グッバイ!「海辺の一日」]五島さんは引地川の近くに住んで、牛乳パックでボートを作って子供達と遊んだりしていました。引地川が流れ込む鵠沼の海岸の景色が浮かんできて、夏の一日、日に焼けて楽しかったけど、華やかで、賑やかな海岸の一日はもうグッバイ。という感じかな。
このハガキを見て、五島さんが亡くなってしまったこと。いつでも会えると思っていたけど、時間というものは、それぞれの暮らしが別の次元で流れている当たり前のことを、またしても不意打ちに会うのです。
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