久しぶりに観る小林志保子さんの作品でした。
ギャラリー彩園子の1階と2階の両方を会場にしてそれなりの数の作品が並んでいました。
写真の作品は始めて見るパターンの展開で、2階にはこの新しい形が並べられていました。彼女は豊かな感覚、技量と自信にも溢れている人だと改めて思わされる展示でした。
1階の方の展示は、以前からのタイルのような模様ですが、正方形のタイル模様が規則正しく並んで、そのひとつひとつがきちっと正確に細かく並んでいるのを観るだけで、この人の線と色への執着というのでしょうか、非常にこだわりの強さを感じさせる、同じパターンの繰り返しだけど、少しずつ色の変化が、微妙に塗りわけられている様子も「描画そのもの」に対する執着心なんだろうな、手で描いて形と色を狂わせないということに細心の注意を払っているんじゃないかと思わされるのでした。
そして、その細心の注意が最後まで途切れることなく継続される集中力の持ち主なんだろうとも思わされる展示でした。
下の写真の作品にしても、線を描くということに集中している様子が伺われると思うのでした。
曲線がある程度のリズムを持って変化をするのですが、その変化を非常に注意深くコントロールしている様子が感じられて、その集中力はむしろデザイナーのような集中力ではないだろうか。
ただデザインと違うのは、線の変化のリズムが有機的で肉体的で、感覚的だということではないでしょうか。なのにデザインを創造させるのはなぜでしょうか。
線の流れがくるっときびすを返すように向きを変えて反転し、また反転する。その繰り返しが全く一定ではなくて、その反転のリズムも心地よく感じられるのは、描画というものに対する意志の強さなのかなと思うのでした。
その意思がデザインではなく明確な描画になっているのかもしれないと思いました。
久しぶりに明確な描画の意思を観る思いがしました。




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