
〈鉄路のあった丘〉 F10 板パネルに寒冷紗 アクリル絵の具 色鉛筆
先日いった時には、作品にアクリル板のカバーがかけてあって、周りの景色が反射して写真を撮ることができませんでした。
改めて伺うと、全部のアクリル板のカバーは外されていてよく見ることができました。
最初に見た時には、キャンバスボードにかかれているのかと思いましたが、キャプションを見ると、〈板パネルに寒冷紗〉となっていました。
私は寒冷紗についての知識がないので、わかりませんが粗い麻布の表面のようにざらざらとした表面に鉛筆で描かれている物と、思いましたがそれも外れでした。
だけど、板に貼った寒冷紗の表面の粗い布目の表面を鉛筆で描いたように、繊維の間に白い部分が残り、それが粗い網目の写真の印刷みたいに、ざらついた感じが作品の様子と相まって、荒涼とした景色の感覚を醸し出していると思いました。
鉄路のあった丘、とありますが廃線になって時間も経っているのでしょう。枯れ木と傾いた樹の表す、風の強さを感じ、荒涼と、寂寞の感じがよく出ているように思いました。
絵の表現の方法には一人ひとり違う表し方があること。改めて感じる1枚でした。
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